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食虫植物のお話 〜とっても健気な植物たち〜 hananicoコラム

食虫植物のお話 〜とっても健気な植物たち〜 hananicoコラム

【どうして虫を食べる??】

食虫植物も他の植物同様、光合成をしているので、虫を食べなくても死ぬ事はありません。
しかし野生の食虫植物は他の植物が生きていけないような光と栄養の少ない土壌で生きていくために虫を食べて栄養を補っているのです。

厳しい環境で生きていく独自の進化を遂げたんですね、すごい!

 

【フロンティアプランツ】

食虫植物は荒地を肥やす開拓者「フロンティアプランツ」とも呼ばれています。

植物が虫を食べると言う食物連鎖の下克上を起こしてまで厳しい環境で生き抜く術を身につけた食虫植物。荒地で何代にもわたって育ち、枯れた食虫植物が地に帰っていくと、次第に土壌が肥えていき、根から栄養を取り込む植物が増えていきます。そうすると食虫植物は他の植物に生存競争で負けてしまうため、また新たな悪環境へ移っていく。そのためフロンティアプランツと呼ばれているんですね。ものすごく頑張ってるんです!

【捕食方法】

そんな食虫植物の捕食方法は大きく分けて4種類。

①挟み込み式

②落とし穴式

③ねばりつけ式

④すいこみ式

①は、2枚葉が口のように開いていて、それが動いて虫を閉じ込めてしまう捕食です。
虫の動きから感覚器官が刺激され、動きます。
ただし、虫がいないのに誤作動で動いてしまうこともあり、数回続くと枯れてしまいます。
(例)ハエトリグサ↓

 ②は、筒状になった葉っぱに蜜腺があり、虫を誘き寄せます。葉の内側は滑りやすくなっており、虫は脱出できなくなる、といった方法。

(例)サラセニア↓

③は、葉の表面にあるたくさんの細かい毛からネバついた粘液を出して、葉についた虫を絡め取る方法。この粘液は糸を引くほどネバ付き虫は脱出できなくなってしまいます。

(例)モウセンゴケ、ムシトリスミレ

 ④は、地面の中で捕食する方式。根の部分に小さな捕食袋をいくつか持っており、土の中の小さな虫(微生物)がそれに触れると袋のドアが開き、水と一緒に虫を吸い込みます。可愛い花を咲かせるものが多い。
(例)ムシトリスミレ

【とっても可憐でかわいい食虫植物】

さて、食虫植物というとグロテスクな見た目を思い浮かべがちですが、実はとっても可憐で可愛い食虫植物もあるんです♪

上の写真のタヌキモ科の植物は可愛い花を咲かせるものが多いのですが、形が特に可愛いのが タヌキモ科ミミカキグサの仲間で、正式名「ウトリキュラリア・サンダーソニー」。通称「うさぎ苔」。


苔という名前がついていますが、苔ではなく食虫植物なんです。

とても可愛い小さいウサギさんのような花が、たくさん咲きます。
本当に可憐でずっと見ていられます!!

花言葉もとっても素敵で「夢でもあなたを思う」。

うーん、なんだかジンときませんか? 

原産国は南アフリカ。標高1000メートル前後の垂直な岩場に自生しており、1865年にイギリスの植物学者が発見しました。学名の「ウトリキュラリア」は小さな皮袋と言う意味。つまり「うさぎ苔」は④の捕食方法なんです。根っこの小さな袋でミジンコやプランクトンなど微生物を食べて栄養にしています。

写真を見て、かわいい!欲しい!と思った方。ネット通販で手軽に買うことができますよ。

★他にもクリオネ苔や、プリムルフロラ・ローズも可憐で可愛い!

食虫植物初心者にもオススメです。育て方も比較的簡単で、うまく育てると年中花を咲かせてくれます。

育てる上で注意することは、直射日光に当てないことと、乾燥させないこと。寒さには比較的強いのですが、夏の暑さには弱い。できるだけ涼しくて、風通しの良い場所に置いてあげるのがポイントです。

 

【hananicoのうさぎ苔テラリウム】

hananicoでも、母の日プレゼント用の商品でうさぎ苔を使ったテラリウムを販売していました。

背丈が伸びないうさぎ苔はテラリウムや苔玉にも使われます。

可憐なうさぎの花姿にお母さんも喜んでくれるのでは?という思いから商品化しました。

好評だったので、うさぎ苔を使った別のテラリウム商品も企画したいなと思っています🤗

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